りんきんせいけつまくえん(のうろうがん)淋菌性結膜炎(膿漏眼)の症状や原因・診断・治療方法と関連Q&A
英語/英訳:Gonococcal conjunctivitis (Gonorrheal ophthalmia)
- 出典|「六訂版 家庭医学大全科」株式会社法研発行
- 総合監修者
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各編別監修者|眼の病気|本田孔士 - 京都大学・名誉教授
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執筆者|
森秀夫 - 大阪市立総合医療センター眼科部長
淋菌性結膜炎(膿漏眼)とはどんな病気か
- 非常に重症の急性結膜炎で、大量のクリーム状の濃い目やに(眼脂(がんし))が特徴的です。
- 新生児と成人に起こります。
淋菌性結膜炎(膿漏眼)の原因は何か
- 淋菌の感染が原因です。
- この菌は、性感染症である淋病(りんびょう)を起こす菌です。
- 成人では、淋病をもっている人との性行為により、新生児では淋病をもっている母親からの産道感染(さんどうかんせん)により淋菌性結膜炎が起こります。
淋菌性結膜炎(膿漏眼)の症状の現れ方
- 成人では、性行為の1〜3日後、強い結膜充血、浮腫(ふしゅ)、眼痛が起こり、大量のクリーム状の濃い眼脂が出ます。
- 新生児では、生後1〜3日で両眼性に強い結膜充血、浮腫、眼瞼腫脹(がんけんしゅちょう)が起こり、クリーム状の濃い眼脂が出ます。
- 成人でも新生児でも、重症化すれば角膜に孔(あな)があいてしまいます(角膜穿孔(かくまくせんこう))。
- この場合は、失明の危険さえあります。
淋菌性結膜炎(膿漏眼)の検査と診断
- 特徴的なクリーム状の濃い眼脂があれば診断できます。
- 成人では性行為の情報、新生児では母親が淋病かどうかなども参考になります。
- 確定するには、眼脂のなかの淋菌を顕微鏡で証明します。
淋菌性結膜炎(膿漏眼)の治療方法
- 抗菌薬を頻回に点眼し、全身投与を行います。
- 新生児では出産時に予防的に点眼します。
淋菌性結膜炎(膿漏眼)に気づいたらどうする